「美容と健康のためには、1日何食が理想的なのか？」
ダイエットをしている人、健康管理に気をつけている人なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
「1日1食の方が体が軽くなる」「3食きちんと食べないとパフォーマンスが落ちる」――世の中にはいろんな意見があり、迷ってしまうのも無理はありません。
特に近年は“空腹の時間”が体に良いという話題も注目されています。果たして真実はどこにあるのでしょうか？
このテーマについて、実際に肌の再生医療の現場で20年以上患者と向き合ってきた北条元治先生が語った内容があります。
北条先生は、肌の培養皮膚による再生治療を手がけてきた第一人者。多くの患者さんから「何を食べれば老けないのか？」「どうしたら若さを保てるのか？」と質問される中で、独自の視点から食事と美容、さらには進化の視点も交えて解説されています。
今回は、北条先生のお話をもとに、「食事回数と美容・健康の関係」について考えてみましょう。
進化の歴史から見る「自然な食事の回数」
北条先生は「1日3食が必ずしも健康に良いとは限らない」と語ります。そもそも人類の長い進化の歴史の中で、現代のような規則正しい1日3食の習慣が始まったのはごく最近のこと。江戸時代でさえ、1日2食が主流だったとも言われています。
進化の過程では、「たくさん食べられるときに食べ、食べられないときは断食」というサイクルが基本。そうした環境の中で、人間のホルモンや神経系は発達してきたのです。
人間の体は「ドカ食いと断食」に強い？
実際、体内のホルモンを見るとその仕組みがわかります。血糖値を上げるホルモンは多数存在するのに対し、下げるホルモン（インスリン）はたった1種類しかありません。これは人間の体が「飢え」に耐えるよう設計されてきた証だと北条先生は説明します。
つまり、血糖値が低い状態（空腹）を乗り越える体の仕組みはしっかり備わっている。この点からも、「常に3食とらないとダメ」という考えに縛られる必要はないのです。
では美容や若返りにはどうか？
ここで注目したいのが、「空腹と若返り遺伝子」の関係です。
ネイチャー誌に掲載された有名な動物実験では、常にエサがある環境で飼育されたネズミよりも、「摂取カロリーを70%に制限したネズミの方が明らかに寿命が延びた」という結果が出ています。
これは、空腹時間が長い方が「オートファジー（細胞の修復機能）」が活性化し、老化予防や美容に好影響を与えるという研究と一致しています。
ただし「絶対に1食が良い」とは限らない
もちろん、1日1食にはデメリットもあります。
・血糖値の乱高下
・必要な栄養素の不足
・集中力やパフォーマンスの低下
こうしたリスクを考えると、「自分の生活リズムや体調に合わせて食事の回数を調整するのが一番」というのが北条先生の結論です。
「体が軽く、集中できて、気分良く過ごせるなら、それがあなたにとって最適な食事スタイルです。」
自分に合う食事スタイルを探そう
私自身も、以前は1日3食をしっかり摂っていましたが、仕事や勉強に集中したいときは1日2食＋軽めの間食の方が調子が良いと感じる日もあります。特に夕方の空腹時に感じる「頭の冴え」は侮れません。
美容・健康・パフォーマンスは人によって異なります。
食事の正解は「これしかない！」ではなく、「自分の体と相談して見つけていくもの」だと感じます。
【まとめ】
- 人間の体は進化の過程で「飢え」に対応するよう作られている
- 空腹時間が長い方が細胞修復機能が活性化しやすい
- ただし1日1食が全員に合うわけではない
- 自分の調子が良くなる食事パターンを見つけることが大切
あなたはどっち派？
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